昼寝について
日本に来た外国人は電車内でうとうとしている日本人が多いことに驚くようです。だったらしっかりとシエスタをとればいいのに・・・スペイン人ならそう思うでしょう。それもそのはず、日本は世界に冠たる寝不足大国なのです。特に働く女性の睡眠時間は先進国の中でも断トツに短いことが知られています。
睡眠不足があれば眠気が強くなるのは当然で、対策には昼寝がお薦めです。適度な昼寝の後はすっきり感があり、作業能率が上がるほか、血圧を安定化させるなどの効果もあります。ある高校では、昼食後に生徒に積極的に昼寝をさせたところ、成績が向上したそうです。
ただし、長過ぎる昼寝は逆効果です。肝心の夜中の眠りが浅くなり、悪循環に陥ってしまうからです。午後3時前までの1時間以内の昼寝はあまり夜の睡眠に影響しないため、できるだけ30分以内のコンパクトな昼寝を心掛けましょう。短時間にとどめれば眠りが深くなり過ぎず、目覚め感もよいことが明らかになっています。昼寝前にコーヒーやお茶を飲むのも一手です。カフェインは吸収されるのに20~30分かかるため、昼寝が終わるタイミングに合わせてカフェインの覚醒効果を利用できるからです。
困るのは「やることがなく寝てしまう」「寝たいだけ寝る」などの惰性型昼寝です。昼寝をするなら、計画的に眠る積極型昼寝にしてください。不眠症の人は「夜中の分を挽回するため」に長〜い昼寝をしている場合がありますが、このような焦り型昼寝は夜中の眠りを浅くするため逆効果です。