睡眠時無呼吸症候群

睡眠中に咽頭や喉頭周囲の骨格筋の弛緩により気道が閉塞し、夜間の激しいいびきや呼吸停止が起こります。低酸素のため息苦しくって眠りが浅くなり、頻繁に目覚める(覚えていないことも多い)ため日中に強い眠気が生じます。下顎が小さく、首が短く、肥満の男性に多い睡眠病です。ただし、最近では女性にも増えています。太めで、いびきが大きく、知らず知らずのうちにうたた寝をしているような方は要注意です。

成人の約1〜4%、65歳以上の約10%が本症に罹患しています。高齢者で多いのは、加齢によって筋弛緩、呼吸中枢の機能低下、軟口蓋下垂などが生じるためです。

 重症の睡眠時無呼吸が長期に続くと、高血圧や心筋梗塞、脳梗塞などの心血管系障害、糖尿病、高脂血症などの症状を悪化させるため、これら生活習慣病や心臓疾患などを患っておられる方で睡眠時無呼吸症候群の疑いがある方は、専門医のもとで診断と治療を受けられることを強くお薦めします。